6月に入りました☆
本日の東京は、朝早くから陽が照りつける真夏の様相です・・暑くなりそうだな~
6月は衣替え・・という概念は、地球温暖化に伴って「今は昔」になってしまった感じもします。制服指定のある多くの学校では、5月早々には「夏冬どちらの制服でも構わない」という事になっているようですし。
日本には6月の呼称がいくつかあります。旧暦の6月は現在の7月頃のことなので、すでに夏ですね。
みんなが知っている『水無月(みなづき)』の他に『長夏(ちょうか)』や『風待月(かぜまちづき)』とか『涼暮月(すずくれづき)』等々・・
個人的な趣味で言わせていただくと
『蝉の羽月(せみのはづき)』という呼称が大のお気に入りです♡
蝉の羽のように薄く透けるような着物のことを「蝉の羽」と言います。6月は、この蝉の羽を着始める月ということで『蝉の羽月』と呼ばれるようになったとか。
源氏物語の夕顔にこんなくだりがあります。
「蝉の羽もたちかへてける夏衣」
蝉の羽のように薄くて涼しい夏衣を見るにつけ、あなたのことを思い出します・・
一夜限りのアバンチュールであっても、一瞬で恋に落ちてしまい、その想いを引きずってしまっている・・♡ そんな心情にきゅんきゅんきます(笑)
【着物】については勉強不足であまり詳しくはないのですが、襲(かさね)の色目に「蝉の羽」があるようで、組み合わせ的には、表は檜皮(ひわだ)で裏は青なんだとか。
夏蝉の鳴き始める時期は各地でまちまちだとは思いますが、東京あたりでは、新暦でいうと6月末~7月初旬くらいです。この時期は半夏生(はんげしょう)とよばれる時期と一致することから、蝉を「半夏虫」と呼ぶのだと聞いたことがあります。
半夏虫が鳴き始める頃に、蝉の羽を思わせる着物に衣替えし・・その月を「蝉の羽月」と呼ぶとは?!優雅で心が踊る感じがします。いにしえの日本人が持つ繊細な美意識に感服です。
平安時代の雅な感性・・日本人の心の琴線・・呼び覚ましたくなります。
この時代には、すでに「六月無礼」という言い方で、服装を略式にすることを許されていたそうですよ?!
なんと!
クールビズは、日本でもずーっと昔から行われていた事だったんですね~(笑)
すてきな日本♡自国文化の回帰・・ありです(o^^o)