今回は、慣用表現の「おまけ」の話を経験と一緒にお届けしたい!
手話入門を果たした頃に、とても使い方に戸惑った慣用表現があったので紹介しておきたい。
発語界の人間は
「悪いけれど、ティッシュペーパー取ってくれない?」
とか
「悪いけれど、先に帰るね!」
のように『悪いけれど×××』と、使うことがある。
この時のコレ!『ごめんね』とか『すみません』に置き換えることができると思う。
おおかた謝罪に変わる表現ということでOKではないかと思うのだ。
ところが
視覚言語界の住人たちの、『悪いけれど』は、このような使い方をしないということを覚えておいた方が、会話するうえで戸惑いが薄れるのではないかと思う。
例えば
《悪いけれど、彼女のお母さんが亡くなった》
《悪いけれど、彼は試験に落ちたらしい》
このような使い方をする。
私自身、初めてその手話の使い方に出会ったときに、ハッキリ言って戸惑った(@@;)
視覚言語界においての『悪いけれど×××』は、これから話す内容があまり良くない場合や否定的な内容である場合の、導入として使われることがほとんどだ。
直訳すれば『悪いけれど』となるかもしれないが、ここの部分の翻訳は『残念ながら』や『残念なことに』がしっくりくるかもしれない。
DEAFの友人がこの表現を使う度に
「全然、謝ることじゃないよ。気にしないで~♪」なんて脳天気な返しをしたものだ。
私のこの返し・・友人は、ちんぷんかんぷんで『かみ合わないな~』って思っていたことだろう。本当にあの頃のことを思い返すと恥ずかしくてしかたない・・
あの時の友人に伝えたい・・
『悪いけど、許して~』m(_ _)m